HOME 著書・論文その他ジョーンズ・デイ・コメンタリー:第3巡回区控訴裁判所が労働者調整・再訓練予告法(WARN法)上の例外規定の適用範囲を明確化~予告が必要とされない場合

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2017年8月

ジョーンズ・デイ・コメンタリー:第3巡回区控訴裁判所が労働者調整・再訓練予告法(WARN法)上の例外規定の適用範囲を明確化~予告が必要とされない場合

米国の連邦第3巡回区控訴裁判所は2017年8月、Valera v. AE Liquidation, Inc.事件において、他の5つの巡回区控訴裁判所(第5、第6、第7、第8及び第10巡回区控訴裁判所)と同様に、使用者の支配できない外部の事情に起因するレイオフの可能性はあったが実際には起こりそうになかった(possible but not probable)場合には、労働者調整・再訓練予告法(以下「WARN法」といいます。)に基づき使用者が行うべき予告が不要となると判断しました。

WARN法の下では、100人以上のフルタイム労働者を雇用する企業が大量レイオフ又は事業所閉鎖を行う場合、限られた例外に該当しない限り、使用者は、その影響を受ける組合あるいは労働者に対して大量レイオフ又は事業所閉鎖の60日前までに書面により通知する必要があります。しかし、WARN法では、「60日前の通知が必要となるべき時点において、合理的に予見し得なかった」、「使用者の支配できない突然の劇的かつ予期していなかった行為又は状況」による事業所閉鎖又は大量レイオフの場合、「予見し得なかった経営環境」による例外として、かかる通知義務が免除されます。本判決において第3巡回区控訴裁判所は、通知が必要となる「合理的に予見し得た」場合とは、「可能性が高い」又は「起きないよりも起きる可能性の方が高い」ということを意味すると狭く解釈しました。

上記6つの巡回区控訴裁判所以外の裁判所が同様の基準を採用するか否かは定かではないものの、本判決は、WARN法上の予告義務が不要となる要件に関する他の連邦控訴裁判所の解釈と足並みを揃えるものとして、米国に進出している日本企業にとっても参考になると思われるため紹介する次第です。詳細はJones Day Commentary "Without WARN-ing: Third Circuit Clarifies WARN Act's Unforeseen Business Circumstances Exception"(オリジナル(英語)版)をご参照ください。

タイトル掲載雑誌発行日
ジョーンズ・デイ・コメンタリー:第3巡回区控訴裁判所が労働者調整・再訓練予告法(WARN法)上の例外規定の適用範囲を明確化~予告が必要とされない場合ジョーンズ・デイ・コメンタリー2017年8月

担当弁護士

パートナー :森 雄一郎

アソシエイト :花田 裕介