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2017年10月

ジョーンズ・デイ・コメンタリー:EUにおける商標制度の改正―さらなる改正について

欧州共同体商標規則の改正について、2017年10月1日、第二フェーズとしてさらなる改正が施行されました。今回施行がされる改正では、以下のような重要な改正が含まれています。

証明商標の導入
証明商標とは、商品の素材、製造方法、役務の提供方法、品質、精度又はその他の特徴に関して、証明がされていない商品・役務との識別を可能とする商標であり、当該商品及び役務が、「使用規則」に規定される規格に従ったものであり、また、商標権者の責任において管理されていることを示すものです。
なお、証明商標には、証明商標の商標権者は当該証明商標の使用ができないこと及び地理的出所に関して証明された商品及び役務を識別する目的で出願することはできない、という2つの重大な制限があることに注意が必要です。

視覚的表示要件の廃止
商標の定義規定として、視覚的に表示されるという要件がなくなり、明確かつ正確に表示することが可能であれば、一般的に利用可能な技術を活用した出願が可能になります。例えば、MP3ファイルによる音の商標(従来であれば、楽譜が必要でした。)や、動画ファイルによる動き商標の出願等が可能となります。

手続面の改正
手続面でも、例えば以下に記載する改正を含む、様々な改正がされます。まず、使用による識別性の獲得について、予備的ないし選択的主張が可能となり、それゆえ、固有識別性についての判断がされるまで、出願人は主張を保留することができます。
次に、優先権主張が商標出願時に同時になされなければならなくなります。ただし、優先権書類は出願時から3か月以内に提出可能です。
また、ITの発展に対応することを意図して、欧州知的財産庁との連絡や書類の提出手続について電子的通信手段がより広く認められることとなりました。

本件は、欧州において商標を出願しようとする日本企業にとって有益な情報ですので、紹介します。詳細は、Jones Day Commentary "European Union Trademark Reform--Further Changes Have Arrived" (オリジナル(英語)版)をご参照ください。

タイトル掲載雑誌発行日
ジョーンズ・デイ・コメンタリー:EUにおける商標制度の改正―さらなる改正についてジョーンズ・デイ・コメンタリー2017年10月

担当弁護士

パートナー :高橋 美智留

アソシエイト :小菅 直人