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著書・論文 訴訟/紛争解決

2017年10月

ジョーンズ・デイ・コメンタリー:建設契約:業界標準の設計施工を行った場合においてもコントラクターに生じ得る責任

英国最高裁判所は、2017年8月、建設工事契約において、コントラクターが「相当の技術を採用し注意を払う」ことを前提に、建設工事契約で指定した業界標準設計そのものに誤りがあり、これにより同契約上保証した建築物あるいはデザインにかかる20年間の品質(目的)適合性("fit for purpose")が満たされなかった場合には、コントラクターは品質(目的)不適合の責任を負うとの判決を下しました。

本事案で英国最高裁は、コントラクターが負うべき義務の内容は常に契約文言に依拠すると指摘しつつ、本件建設工事契約で指定された業界標準設計は、品質基準に適合させるために必要であれば修正されることを前提とする最低基準を示すものに過ぎず、コントラクターは契約上、(必要に応じて設計を修正して)合意済みの品質(目的)適合性を実現すべき義務を負っており、コントラクターにはかかる義務の違反が認められると判断しました。

本判決は、品質(目的)適合性を求める規定の有効性を認める英国及びカナダの裁判所の傾向に沿うものであり、かかる傾向がオーストラリアの裁判所にも妥当すると考えられます。

本コメンタリーは、建設契約に関与する日本企業にとって有用な情報ですので紹介します。詳細は、Jones Day Commentary "Construction Contracts: When Is Industry Best Practice Not Good Enough? "(オリジナル(英語)版)をご参照ください。

タイトル掲載雑誌発行日
ジョーンズ・デイ・コメンタリー:建設契約:業界標準の設計施工を行った場合においてもコントラクターに生じ得る責任ジョーンズ・デイ・コメンタリー2017年10月

担当弁護士

パートナー :棚澤 高志

アソシエイト :高橋 俊昭