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著書・論文 独占禁止法

2014年12月

ジョーンズ・デイ・アラート:中国商務省、企業結合取引の届出を行わなかった事業者に対して独占禁止法に基づく罰金

中国商務省は、今年初め、中国独禁法上、届出基準に該当するにもかかわらず届け出られなかった企業結合取引について厳重な取締りを開始すると発表しました。そして、本年12月2日、清華UniGroupによるRDAマイクロエレクトロニクスの買収に関して、当該取引には競争制限効果はないと判断しましたが、届出の不履行について30万中国元の罰金を課すと公表しました。

中国の独占禁止法は、一定の基準を満たす企業結合取引について事前届出を義務づけています。届出の不履行は、最大で50万中国元の罰金の対象となります。中国商務省には中国独占禁止法の規定に違反する企業結合取引を取り消す権限がありますが、届出を怠った取引が反競争的である場合のみ当該権限を行使することができるのか否かは不明です。(言い換えると、反競争的ではないが届出を怠った取引について中国商務省が当該取引を取り消す権限を行使する可能性は、否定できません。)

本決定は、中国商務省に対し企業結合取引の届出を行わなかった企業は重大なリスクを負うという明確なシグナルとなっています。中国商務省による審査は、簡易手続の制度が導入されたものの、届出受理前の期間が依然として長い(一月から二月の間)状態にあります。そのため、取引の遅れを回避するため、中国での企業結合取引の届出を行わなかった企業もあるかもしれません。しかし、今後、本決定のように届出の不履行に対する執行が強化される可能性が高いことから、日本企業としても中国での企業結合取引の届出の要否についてこれまで以上に慎重に検討する必要があります。特に、中国商務省へ企業結合の届出をする際には、当事者は関連する市場における過去3年間のあらゆる企業結合取引を併せて報告する必要があるため、もし届出を怠った場合は後日別の企業結合取引に関する届出の際に以前の届出の不履行が発覚するリスクがあることも念頭に置いておく必要があります。

詳細は、Jones Day Alert "China's MOFCOM Fines Merging Parties for Failure to Notify Transaction under Anti-Monopoly Law" (オリジナル(英語)版)をご参照ください。

タイトル 掲載雑誌 発行日
ジョーンズ・デイ・アラート:中国商務省、企業結合取引の届出を行わなかった事業者に対して独占禁止法に基づく罰金 ジョーンズ・デイ・アラート 2014年12月

担当弁護士