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March 2018
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フランス破毀院により明確化された蓋然性の要件

フランス破毀院(民事の最上級裁判所)は、2017年12月に、蓋然性の要件を定義する判決を下しました (Cass. Com, 6 December 2017, Merck & Co v. Teva).

蓋然性の要件は、TRIPS、PCT、EPC又はフランス特許法令のいずれにも明記されていません。しかし、ヨーロッパにおいては、判例法により、実際に技術的効果を有する特許出願を単なる投機的特許と区別するために、この要件が設けられています。技術的効果の蓋然性について特許出願に記載された説明の範囲は、権利者が、技術的課題が実際に解決されたことを証明するために、出願日後に得られた実験結果に依拠することができるかどうかという点にも影響を与えます。この蓋然性という概念は、クレームした技術的効果が自明であることが少ない、ライフサイエンス分野でしばしば問題となります。

問題となった欧州特許は、男性型脱毛症の治療を目的とするフィナステリドの低用量経口投与がクレームされたものでした。先行技術には、フィナステリドの異なる用法とより高い用量についてカバーする特許群が含まれていました。また、当該特許出願は、フィナステリドを男性型脱毛症の治療に使用することは先行文献から知られていたことにも言及しています。

パリ控訴裁判所は蓋然性の欠如を理由に特許を無効と判断し、特許権者は当該判断について破毀院に上訴しました。

フランス破毀院は、2017年12月6日付判決において、「あるクレームが物質又は組成物の別の治療用途に関するものである場合、当該治療効果を有することはクレームの機能的技術的特徴であるから、記載要件を充足するために当該治療効果を臨床により実証することが不要であるとしても、当該特許出願には、クレームした治療用途を直接かつ明確に記載しなければならない。このことにより、当業者は、一般に受け入れられたモデルに基づき、当該記載が当該治療用途を表示したものと理解する。」と、規範を定立しました。

そのうえで、破毀院は「クレーム1(男性又は女性における男性型脱毛症の治療目的で一定量経口投与される医薬品としてのフィナステリドの使用を保護するもの)については、明細書の記載は、当該形式の経口投与によりもたらされる利益又は技術的効果を示しておらず、フィナステリド服用の潜在的薬効のいかなる証拠も含んでおらず、また、クレームされた用量の新たな効果及びこの新規の治療用途の特徴を含んでいない。」と述べました。また、この判決は、当該特許出願に記載された事例のいずれも、クレームされた低用量と先行技術のより高い用量とを比較していないとも述べています。

この判決において、フランス破毀院は、蓋然性の要件に関して厳格な立場を採用しました。しかし、この判決は特定の用法・用量についてクレームをした特許に関して下されたものであることに留意しなければなりません。すなわち、単なる医薬第二用途クレームを含む、他の形式のクレームに関しては、異なるアプローチが用いられる可能性があります。例えば、2017年12月に下されたフランス破毀院の判決のすぐ後に、別の判決がパリの第一審裁判所で下されました。この判決は、組成クレームに関して、より緩やかな蓋然性の要件を採用しています (TGI Paris, 26 January 2018, Merck v. Ethypharm)。





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